私たちは小さいころから「よく考えましょう」と、いわれてきました。同時に「先生に質問してくださいね」ともいわれてきたはずです。
社会人になると、複雑になります。先輩によって「わからないことがあれば、すぐに聞いて」という人もいれば「聞く前に調べて」といわれるケースもあります。
大体のことはインターネットで調べると答えが見つかる世の中。考える前に文字を打てば、知りたい内容に辿りつけます。だから「わからないことがあったら、聞く必要はない。答えはパソコン(スマホ)のなかに眠っている」という考えの人もしれません。だから深く考えなくても、どうにか生きていける世の中になりました。
なのに、悩んでしまうのです。仕事、恋愛、人間関係、家族の問題など、ストレスの種はあちらこちらにあって人の心を弱らせます。
考えれば考えるほど、ドツボにはまってしまうことも。
「考える」でダメなら「問う」
考えだすと、思考が一直線になりがちです。そういうときは「考える」ではなくて「問う」意識を持つようにするといいと思います。
「どうしてそれがやりたいの?」「なぜ、それじゃなきゃダメなの」と、自分に問いかけると答えがふわっと輪郭を帯びてきます。
問いは発見につながる
「問い」を続けていくと「だけど」「でも」の壁が、思考を停止させようとします。そういうときは「じゃあ、どうしたらいい?」と自分に問いかけ、いろいろな選択肢を提示してあげると脳内会議が活性化します。
その繰り返しで、思考がクリアになります。
自分が何にこだわっていたのか発見できることもあるでしょう。
販売、営業、カウンセラー、そして取材ライターなど……相手の話を聞くことが大事な仕事はたくさんあります。
自分への問いかけは、他者への問いかけにも応用できるもの。問いの癖をつけることは、ビジネスにも役立つのです。